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2015年10月にフィリピン・オルモック市のバゴング・ブハイにおいて、Ibashoフィリピンの中心メンバーである高齢者協会(Senior Citizens Association)のメンバーを対象とするアンケート調査を行いました。
バゴング・ブハイの人口は約6,400人であり、60歳以上の住民、約250人が高齢者協会のメンバーです。
今回の調査はバゴング・ブハイにおける高齢者の暮らし、及び、2013年台風30号(台風ヨランダ)の影響の実態を把握することと、今後、Ibashoフィリピンの活動を進めていくにあたって、その意味や効果を把握するためのベースラインの情報を得ることを目的として実施したもので、東京大学大学院経済学研究科の澤田教授との共同研究です。
調査は10月28日、バゴング・ブハイの小学校の教室を借りて実施。調査においては約10人のIbashoフィリピンのメンバーの方々が協力してくださいました。
バゴング・ブハイの高齢者の中には英語をあまり話さない方がいたり、アンケート調査に回答するのに慣れていない方がいました。こうした方々に付き添い、回答するのを手助けしてくださったメンバーの方々の協力なしには今回の調査は実施できませんでした。
小学校での調査に欠席された方に対しては、約10人のメンバーの方々が中心となり、後日、住まいを訪問し調査してくださることになっています。
プロジェクトが地域においてどのような意味や効果があったかを明らかにすることは大切です。もちろん、アンケート調査のデータだけで全てが把握できるわけではありませんが、データはプロジェクトを客観的に見て、方向性を考えていくための1つの手がかり。
プロジェクトをやりっ放しするのではなく、客観的な情報を収集するための調査もプロジェクトの一環として位置づけ、調査で得られた情報もふまえながら、プロジェクトの方向性をみなで考えていく。そういう形でのプロジェクトのあり方が求められていると思います。
今回の調査結果は、Ibashoフィリピンのプロジェクトを進めていく上でも意味ある情報であり、上に書いた通りメンバーの方々の協力なしには実現できませんでした。調査結果は単純集計ができた段階など、随時メンバーの方々に還元していきたいと考えています。
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